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DSDの音を聴く(1)

最近、DSDデータの再生を取り上げられているblogが増えてますね。
我が家でもようやく、その波に乗っかることができました。
ElectrArtさんのUDA基板を使って、DSDデータの再生を試みた、という話です。

※6/27 foobarについて追記



ElectrArtさんはデジタル関連の高度な基板を頒布されていて、自作界では大変有名な方ですね。
最近では、マルツのLV1.0の開発に参加されたりしていて、そのご活躍ぶりから、ますます目が離せません。

さて、UDA基板自体はかなり前に入手していました。
DSD001.jpg
残念ながらDoP版が出る前の、バルク転送でしかDSD再生できないタイプのものですが。

こいつをDAC9018Dに繋いでみましょう!
接続に必要なものは、、、
USBケーブル、5V電源、それに信号線だけですね。
まずは配線を済ませて、UDA基板のJP4をオープン、JP1をショートに設定(バルク転送モード)して、と、、、

DAC9018Dの電源を投入したら、USBドライバをインストール。
続いてplayaudioを起動すると、あっさり動作してくれました。
DSD002.jpg

よ~し、では、DSD音源をジャンジャン聴いていきましょう!


まずはHerbie Hancockの「Gershwin's World」です。
これはDSDだけでなく通常のCDデータも持っているので、
①PCM 16bit/44.1kHz
②PCM 24bit/88.2kHz
③PCM 24bit/176.4kHz
④DSD 2.8MHz
⑤DSD 2.8MHz(シフトDSDモード)
の五つを聴き比べてみました。
あ、おそらくデジタルフィルタの設定などでも印象は変わると思いますので、
DAC9018Dの現状の設定もご参照下さい。
あと、PCMの音はDDC等の影響も受けるんでしょうね。
カニの現状システムでは
PC(foobar2000)⇒RUDD14⇒自作メモリーバッファーDDC⇒DAC9018D
という流れで信号を送り出しています。
DSDだと、
PC(playaudio)⇒UDA⇒DAC9018D
という流れです。


①PCM 16bit/44.1kHz
まあ、CDの「普通」の音ですね。
しかし②~④と比べてみると、情報量の差が歴然で
音が固く、全ての楽器が表情に乏しい感じがします。
シンバル音などをよく聴いてみると、硬い芯のある音の周囲にふわっとした付帯音が拡散しているように聞こえます。

これはCD規格の限界ですね。
・bit数の少なさにより、情報が乏しい。
・サンプリングレートの粗さをオーバーサンプリング+デジタルフィルタで誤魔化した結果、音が硬質になり付帯音が発生する。
カニはこのように理解しています。

今回、②~⑤の音と比較しましたんで、はっきりとこの差を聞き分けましたが
実際には全てのCD音源で、薄々感じてしまっている欠点なんではないかと思います。
オーディオ機器のレベルがある一定以上に達すると、そこからいくらオーディオ機器を磨き上げても、より細かなニュアンスが見えてこなくなっちゃうんですよね。
例えば抵抗やコンデンサに高音質パーツを使って分解能は明らかに上がっているのに、情報が増えない。
生音ならもっとたくさんの情報を持ってて良いはずなのに。。。
デジタル領域で「情報量の欠落」が発生していて、アナログ領域では改善の余地が無い状態になってしまうんです。

ちなみにCDデータではなく、DSD音源をaudiogateにより44.1kHz/16bitのPCM音源に変換してfoobar2000で再生しても、差はあるものの同傾向でした。

②PCM 24bit/88.2kHz
これはDSD音源を、foobar2000を使ってPCM再生している状態です。
①に比べると、グンとニュアンスが多くなり、硬さが緩和されて付帯音もかなり気にならなくなります。
オーディオマニアとしては、全ての音源を最低でもこの位のクオリティで聞きたくなっちゃいますね。
これに近いものとして24bit/96kHzの音楽配信なんかがありますが、オイシイ所を心得ている規格なように思います。

まあ、ハイビット・ハイサンプリングでないと音楽の感動を味わえないのか?と問われると、
答えに詰まってしまいますが。。。
昔、カセットウォークマンで安物イヤホンを使ってた頃だって、毎日ノリノリで音楽を聴けてましたからねえ。。。


③PCM 24bit/176.4kHz
これはDSD音源を、audiogateにより176.4kHzのPCM音源に変換してfoobar2000で再生したものです。
ほとんど②と同じ音がします。
よく聴き比べると、こちらのほうが高域の硬さがより薄まっていて良いです。差はわずかですが。


④DSD 2.8MHz
いよいよメインディッシュの登場です。
音は、、、
かなりイイ!ですね!
②③に比べて更に、硬さというか、音のエッジがほぐれたように聞こえます。
PCMで感じるこの硬さはなんなんでしょうね?「輪郭感」とでも名づけましょうか。
やはりオーバーサンプリングの弊害で、ハイサンプリングの音源といえども輪郭感が発生している気がします。
かたやDSDにはそれがありません。

また、中域のニュアンスにも差を感じます。
トランペットの音の、ブレスのような弱音と、しっかり張って聴こえる強音の差が拡大して、
よりしなやかに、情感が増したように聞こえます。
もしかしたら、PCMだと音の一つ一つから発生する輪郭感が互いに干渉して、音が潰れて聞こえているのかもしれません。

DSDは音が柔らかいですね。柔らかいというより、優しいといったほうが近いかも。
生音よりも優しい気がします。
かたや、PCMのメリハリのある音も、これはこれで捨てがたい気もします。

どちらがよりリアルかと言われると、どっちも違う気がしますが(笑)
まあ、DSDでしょうね。


⑤DSD 2.8MHz(シフトDSDモード)
これはDAC9018Dのフルファンクションモードの機能のひとつですね。

しかしどうもカニの耳には合わなかったようです。
一聴すると音が滑らかになったようにも聴こえますが、変な輪郭感が(PCMで感じる輪郭感とも違う)発生して
DSDの売りであるニュアンスの聞き取りやすさが削がれてしまうように感じました。
トランペットの音なんか、結構違いが出ます。

いや~。やはりそれぞれ、音の違いがあるんですね。
楽しめました。
(って、完全に「音フェチ」の楽しみ方ですね。。。^^;)


もう少し、別の音源も聴いてみましょう。
お次はRoy Haynesの「Love Letters」です。
だいたいデータの種類毎の音の傾向も掴めましたんで、
③PCM 24bit/176.4kHz
④DSD 2.8MHz
に絞って、聴き比べてみることにします。

この音源の場合、先ほどよりも更にPCMとDSDの差が明確でした。
PCMの場合、シンバル音がチリチリと輪郭感を持って聴こえます。ちょっと、うるさいです。
画像処理で言うと、アンシャープマスクをかけたようだ。と言えば、伝わりますかね?
これがDSDでは、素直に音が拡散してくれて、聴き疲れしません。

ベースの音にも差が出ますね。
PCMだとマッシブに強い音。
DSDだと弾力を持った伸びやかな音。
高域だけでなく低域の印象まで差があるのは、なぜなんでしょうね??
foobar2000のせい?

DSDは音が素直に拡散しますが、ただちょっと拡散しすぎで情報量がわずかに減っているようにも聴こえます。
密度感が薄い、線が細い、という言い方にもなるかもしれません。
まあこれはカニのDAC9018Dが繊細すぎることにも一因がありそうで、一般にはこの位の拡散で良い塩梅なのかも。

というわけで、この音源では、
「PCMとDSDの良いとこ取りをできたらなあ」なんて、思いました。

ちなみに、DAC9018Dの設定をいじって、PCM 24bit/176.4kHzを「NOS(ノンオーバーサンプリング)」で聴いてみると、
DSDに似た素直さが出るような気もしますが、それ以上に高域が潰れ気味になります。
チリチリしていた音がカンカンに変わる感じ。
う~む、今イチですね。


今日は最後にJohn Coltraneの「Love Supreme」を聴いてみました。
JAZZ好き、サックス好きなら、一度は聞いたことがある音源でしょう。
カニの場合、コルトレーンは耳タコを通り越して食傷気味なんですが、
part2:resolutionなんかは、いつ聞いてもシビレますね。

この音源、1964年の録音ということで、鉛のような古い音がします。S/Nも良くないし。
こういった録音で、DSDの音の良さは分かるのか?と思いましたが、、、
分かります。やっぱりDSDが良いですね。

高域の出方にも違いがあるんでしょうが、
どちらかというと中低域の差が耳につきます。
サックスの音が、やはりニュアンスに富んでいて、blowしている時の張った音の出方が、より分かるようになります。

ベースの音にも伸び伸びとした弾力感がある。これは好みの出方です。

古い録音って、全体的に聞き取りづらい部分もありますが、この時代のベースの音のほうが、最新の録音よりも質感がリアルに聞こえますね。なんででしょう?
今の録音は、ベースの音がオンマイク過ぎて変に透明な感じで聴こえるものが多いのかもしれません。


比較試聴は以上です。
DSDは市場の評判通り、優しくてニュアンスに富んだ、良い音なんですね。
もっと早く導入すれば良かったなあ。。。

PCMも、情報量はDSDに負けてないと思うんですが、、、この「輪郭感」はなんとかならないんでしょうか?
(foobar2000の仕業、という可能性もありますが、、、先人の皆様、どう思われますか?)
※6/27
追試してみたところ、やっぱりfoobarの音が聞こえてたみたいです。
別のソフトでは、輪郭感はそれほど強くないです(少しは残りますが)
ていうか、foobarの音、少々言葉にするのがはばかられますが、「かなり悪い!」みたい。。。
詳細はCMのあと(次回の記事)で!


カニとしては、デジタルフィルタをうまく設計すればこの問題は解決できると思っていて、
これはそのうち実験してみたいんですが、まあデジタルフィルタの自作なんてハードルが高いですよねえ。。。
今のところは、素人の妄言だということで読み飛ばして下さい。



さあ次の話です。
これらのデータ形式による音の差に興味を惹かれましたんで、オシロでトリガーをかけて
同一タイミングでのそれぞれの音楽信号波形を比較してみました。
WaveCompare000.gif
16bit44.1kHz/24bit176.4kHz/DSD2.8MHzの比較です。
それぞれ特徴がありますね。


まず44.1kHzと176.4kHzの比較ですが、
176.4kHzのほうが波形が歪んでおり、恐らくこちらのほうが原信号に近いのではないかと思います。
対して44.1kHzは全体的に波形が正弦波的で、高調波成分が失われているのが分かります。
特に波形のピーク部分の差が明らかですが、よく見るとピークに至るまでの過渡領域でも、44.1kHzのほうが変にうねっているようにも見え、
「44.1kHzは、あるべき音が失われ、無いはずの音が付加されている」
のだとカニは理解しました。

16bitと24bitの差は・・・どうなんでしょう?
例えば16bit信号だと、最小分解能が1mV弱ですか。このスケールじゃ、ちょっとよく分かりません。
まあしかし、それ以上に波形の高調波成分に違いがあるように見えます。
CDの情報量が少ない要因は、bit数よりもサンプリングレートの占める割合のほうが大きい気がします。


次に176.4kHzとDSDの比較。
DSDのノイズが酷い!ですね。DSDはfs(88.2kHz)以上のノイズ成分がPCM信号に比べて桁違いに多いです。
(カニが設計したDACのアナログフィルタが、DSDを想定していない軽いフィルタになっているのも一因です)
しかし逆に、応答性はDSDのほうが良いのかもしれません。


波形を測定していて気がつきましたが、
2.8MHzのDSDって、その原理からすると88.2kHzのPCM信号をNOSで扱った場合の波形に近い?と考えて良いんでしょうか?

試しに88.2kHzのNOSを聴いてみると、、、
・・・あれ?
DSDの音に、近・・い・・・・?
176.4kkHzのNOSだと近くないのに・・・?

試しにNOS波形をオシロで取ろうとしましたが、うまくトリガーに引っかからない。。。

あ~もう耳が疲れてきちゃった。。。
この件はまた次回!ということで。。。


最後にもうひとつ。
話は変わりますが、著作権改正法案が可決され、10/1から「個人使用であってもリッピングは違法」となるようですね。
SACD等からのリッピングでDSDデータを得ることが、違法となってしまいます。

となると、DSD配信以外ではDSDデータを入手できなくなってしまいますね。
このこと自体は別に問題では無いと思いますが、
今のところ、DSD配信はSACD以上にタイトル数が少ないことが問題ですね。

しかし、DSDデータを欲しがる人間が、果たしてどの位いるんでしょうか?
ごくひと握りのマニアだけのような気がしますが・・・?
需要が少ないものは廃れていきます。
DSD配信がもっと盛り上がって欲しいのですが、少々、不安です。。。

安価でお手軽にDSD再生できるようなオーディオ機器が増えてくると、状況も変わる気がしますが。
業界の皆様が、上手く牽引してDSD配信を盛り上げてくれることを切に願います。
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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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