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ちょっと電子ボリュームを試してみる

今回は、今までとちょっと違うネタです。
ウォルフソンの電子ボリュームWM8816を、抵抗アッテネータと比較してみた、というお話。



無帰還パワーアンプの開発記事にて、電子ボリュームを使いたい、という話を書きました。

候補は「MUSES72320」と「MAS6116」です。

で、データシートや市場の情報などを見る限り、カニは「MAS6116」のほうが良さそうだと判断しました。

市場の評判はMUSES72320のほうが高そうなんですが、
その書かれ方からして、音にキレが出る方向に味付けされた音になってるんじゃないかなと思いました。
特に気になるのが、ICの8・9ピンに接続するよう推奨されているノイズ除去用コンデンサ。
ここに付けるコンデンサの音が、モロ聞こえているのではないかと怪しんでいます。
他にも入出力をDCカップリングしろ、とかあるし、、、どうも回路構成がピュアオーディオ的ではないです。

で、一方のMAS6116のほうにカニは興味を持ちました。
データシートを見ると、内部のピーク検知回路とかが少し気になりますが、おおよそ単純なアッテネータと見なして良さそうです。
こいつは反転出力となるのが弱点なんですが、まあ使い方次第なところです。
一番の問題は、小売販売されていないことかな?
一応、タキオニクスさんがコントロールICと一緒に販売されてますが、単品購入はできないし。。。

使いたいけど、どうしようかな。。。
と思っていたら、

部品箱に眠っていた、こんな基板を見つけました。
EVOL000.jpg
その昔、「My Any Style」というホームページで片瀬さんが配布されていた、WM8816使用の電子ボリュームです。

WM8816はMAS6116の前身?とでも呼べるICです。
ちょうど良い、こいつの音を聴いてみましょう。

WM8816に使用するオペアンプは、THS4631にしました。
THS4631は、音は最高なんですが、発振し易いのでそれが大丈夫かどうかの確認です。

電子ボリュームの比較対象は、FN1242DACに組み込んである、
アッテネータ+オペアンプバッファ(THS4631)とします。
アッテネータ抵抗はタクマンREY、バッファはNFB抵抗がアルファ箔でそれ以外は利久となっています。

電子ボリュームの電源は、比較対象であるオペアンプバッファの電源から貰います。
ただし、電子ボリュームはLR共通電源で、パスコンをECPU+ニチコンLFとしました。
オペアンプバッファはLR独立・パスコンECHU+積セラなので、電子ボリュームのほうがちょっと不利かな?


さて、まずは発振しないかを確認すると、、、大丈夫ですね。
一応、NFBループに並列に22pFが付いている状態ですが、この状態で、どのボリューム領域でも発振は見られません。

で、24時間のエージング後、音を聴いてみると。。。

ん、電子ボリューム、かなり音が良いですね。
さすがにアッテネータ+バッファの分解能には敵いませんが、それほど大きな差は感じません。
試しにバッファのNFB抵抗をアルファからPRPに変えてみると、ほぼ同等の音がします。
少なくとも、先日試したTNPWよりは音が良い。
陽性の音がするPRPに対して、電子ボリュームは味付けの無い自然な音がするみたいです。

厳密に言うと、PRPよりもわずかに分解能が落ちます。
また、左右の分離が良くなく、あと低音の沈み込みにも差があります。
まあでもこれらは、電源構成の違いのせいでしょうね。

結論。
WM8816電子ボリュームは、「アッテネータ+オペアンプバッファ」と同クラスの音質である。

しかし一番気になる問題が別にありました。
WM8816の電源GNDをきちんと配線しないと、ホワイトノイズが盛大に入ります。
最初、FN1242のデジタル段からWM8816用の5Vを借用してきたんですが、これでは全く使い物になりませんでした。
やむなくオペアンプ用のアナログ+15Vから5Vを生成して、アナログGND近傍からWM8816のGNDを取ってみると、ノイズは激減。
しかし解消はしません。
たぶん、ちゃんとしたパターン設計をしないといけないのでしょうね。
あと、アナログR側からGNDを取ったせいなのか、L側のノイズが大きいです。
電子ボリュームIC自体をLRで個別に使ったほうが良いのかも。。。


ふ~む。。。
電子ボリュームの音は、期待以上にHiFiでした。
これは本気で電子ボリューム基板を開発しないといけない気がしてきましたよ。

あとはMUSES72320も、一応、音の確認をしたほうが良いかなあ。。。
実は藤原さんのMUSES72320キットが既に手元にあるんですが、作ろうかな、どうしようかな。。。


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5V電源

はじめまして、
最近カニさんのブログを発見して楽しく読ませて頂いています。

8816は長いこと使っていますが
電源でまだまだグレードアップできますよ。
僕はEMISUKEさんのところで買った基板を使っていまして
LRアンプ部・LR8816部・デジタルアイソ+コントローラ部の5電源構成と
結構大げさなプリアンプになってます。

8816の5Vは激変ポイントだと思っています。色々試して今はLED電源に
落ち着いています。機会があれば試してみてください。

オペアンプはF氏のプリ基板を使っています。
外国の田舎に住んでいるので入手は厳しいですが
機会がカニさんが紹介してるオペアンプも試してみたいです。

Re: 5V電源

へむへむさん、こんばんは。
ご来訪ありがとうございます。

電源へのアドバイス有難うございます!
先人の方の知見を頂けると、とても参考になります。

電子ボリュームであっても、デジタル段の電源は大事なんですね。
今の状態ですらかなり高音質なんで、電源改良した時の音に期待が膨らんじゃいます。
MAS6116の試作基板ができた段階で、試してみようかな。

LED電源は自作界に浸透してるんですね~。
カニも最近までLED無帰還電源を多用してましたが、
帰還タイプの電源のほうが好みな音を出すことに最近気がつきました。

THS4631良いですよ。
原音志向の方であれば、ハマる音だと思います。
これを聴いて、カニはディスクリートアンプを卒業してしまいました。

No title

電子ボリュームの5V電源はデジタルとアナログを
共通で使っているのでどちらが効いているのかわかりません・・・。

カニ式電源はかなり興味があります。
DAC1704にジッタークリーナを入れてから
発熱が激しいので電源を検討していたので
丁度いいので試してみたいですね。

THS4631は8816で発振してないみたいなので
注文して送ってもらおうかな。

Re: No title

へむへむさん、こんばんは。

お、DAC1704もお持ちなんですね。独特の佇まいのある、良いDACですよね。
電源は今月下旬には頒布告知できると思いますので、ご興味があれば、その時にご連絡下さい。
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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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