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フィードバック型定電圧電源基板の制作(2)

6/15頒布ロット(V1.1)版の記事に差し替え。
  以前の記事をご覧になっている方は、青字箇所が差違となっていますのでご確認下さい。


この記事は、カニ式電源基板をデジタル用+1.2~5.0V×4chとして使用する際のマニュアルです。
フィードバック型定電圧電源基板の制作(1)に細かい注意点を記載しています。まずはそちらを通読下さい)



この基板はもともと正負×2chの出力が取り出せるんですが、
負側からも、小改造で正出力が取り出せます。

この使い方の場合、入力電圧:出力電圧+5V以上として下さい。
(試作ロットから変更ありませんが、念のため明記しました)

この使い方の場合、入力電圧:出力電圧+6V以上として下さい。
※7/2修正


その場合の回路図です。
6/15 Q1・Q5の品種を変更、R9・R10追加
Power_6_013.gif


そして部品表です。
6/15 Q1・Q5の品種を変更、R9・R10追加
Power_6_014.gif



まずは正側+15~+18Vを+1.2~+5Vで使うための方法です。
15~18V仕様からの変更点は、ざっくりまとめると
①整流ダイオードの一部削除
②TRの変更
③抵抗の定数変更
です。
②③については、上記部品表が変更後のものですので、そちらをご覧ください。

まずはダイオードの一部削除の話。
センタータップ付きトランスからの給電の場合、D2・D4は未実装にして下さい。(下記画像の状態)
Power_6_015.jpg
センタータップ無しの場合はD3も未実装にします。そしてトランスからの二線をCTとAC1に繋げて下さい。


次に、電圧の調整のために、Q1・Q2およびLED1~3にピンソケットを刺して交換可能な状態にします。
Power_6_016.jpg

Q2ですが、部品シルクはバイポーラタイプのECBが描かれていますが
JFET(2SK117)を刺します。
E⇒S
C⇒D
B⇒G
となるように、下記のように部品の向きを変えて実装して下さい。
Power_6_017.jpg

同様にQ4も、
E⇒S
C⇒D
B⇒G
となるように刺しますが、これはバイポーラとFET(2SK2013)でピン配が一致しているので、そのまま部品を刺して大丈夫です。

LEDは、Vfの合計が出力電圧+0.2~0.4Vとなるような品種を選んで下さい。
(詳細は後で出てきます)

さて、残りのTRや抵抗もどんどん刺していきます。
R4は、部品シルクとは接続が変わります。出力~GND間に接続します。
いろんな方法がありますが、例えば画像の宙に浮いている抵抗のように繋いでみて下さい。(R3の出力側とR4シルクのGND側を接続)Power_6_018.jpg
R4ですが、これは出力のブリーダー抵抗として機能しています。
10mA弱が流れるように、例えば3.3V出力の場合は330~390Ωを、1.2V出力の場合は120~150Ωを選んで下さい。

さて、これで完成です。


次は負側-15~-18Vを+1.2~+5Vで使うための方法です。

まず、正側の一次平滑ラインと負側の一次平滑ラインをショートさせます。
例えば下記画像の青丸のようにジャンパーを飛ばして下さい。
Power_6_020.jpg
これはトランス二個使用の場合です。
トランス一個でこの基板の4系統を全て賄うには、更に赤線部分にもジャンパーを飛ばして下さい。
この場合、GNDループを避けるために、ジャンパーからのGNDだけををDAC基板のGNDに接続したほうが、良いでしょうね。

それから、コンデンサ・LEDの極性を、シルクと逆にする必要があります。
下記画像の赤丸の部品を、全て逆に刺します。

Power_6_021.jpg
これは絶対に守って下さい。うっかりこれを間違えると、コンデンサが破裂します。
また、LEDを逆刺しすると、出力がほぼ一次電圧と等しくなり、C5/C10が破裂します。
C5/C10は念のため、一次電圧よりも高い耐圧(16V等)のものを使用すると良いと思います。


それからもう一つ。
Q5に細工をしてあげます。
Q5(2SK117)のGSに75Ω(R10)を下記のように繋いで、
PowerSupply502.jpg

DとGを、シルクとは逆にして刺してあげます。
SはR10につながったまま、基板には刺さなくて大丈夫です。

Power_6_022.jpg


さあこれで後は、正側と同じ要領で部品を刺していきます。
Q6を
E⇒S
C⇒D
B⇒G
となるように刺すのも、お忘れなく。
R8は出力~GND間に接続します。

はい。これで全て完成です。
Power_6_024.jpg


念のため再度書きますが、
負側の一次平滑コンデンサ、C10およびLED4~6はシルクとは逆向きに刺します。
Q5はGSに75Ωを繋いだ上で、シルクとは逆向きに刺します。



さて、では電源投入して、出力電圧の調整を始めましょうか。

今回の出力電圧の計算式は、前回とは若干違います。
今回は、Q2/Q6のVgs(2SK117の場合、実測でおよそ-0.2~-0.4V)と、LEDのVfによって
Vf+Vgs=出力電圧
となります。
ですから例えば1.2V出力を得たい時は、Vf=1.4~1.6V(@3~6mA)の品種を選んで下さい。

ちなみにVgsはQ1/Q5のIdssランクとQ2/Q6のIdssランクの二者によって変わります。
例えばQ2/Q6に2SK117のGRなんかを選ぶと、Vgs=0V付近になりそうです。
調整しきれない場合もありそうなので、2SK117はBLとGRの両方をご用意下さい。
もしくは2SK170のBLや2SK30ATMのGRとかでも良いかもしれません。(2SK30と2SK117/2SK170はSとDが逆なので注意)

画像は、出力4系統を、3.3Vと1.2Vに調整したものです。
Power_6_023.jpg

1.2VのLEDが点灯していないように見えますが、これは赤外線LEDだからです。
秋月のOS13CA5111Aを使用しました。
このLEDとQ2=2SK117BLの組み合わせで、出力は0.98~1.20V程度となりました。
赤外線LEDではなくて赤色LED(秋月SLP-836A-37)の場合は、出力は1.2~1.4V程度でした。
う~ん。Vfがこれらの中間ぐらいのがあれば、調整がバッチリ決まるのですけど。。。

最後に注意点をいくつか。

前回も書きましたが、この電源は温特を持っています。
ドライヤーで温めてみると、1.2Vは約0.04V低下。3.3Vは約0.15Vほど低下しました。
主にLEDのVfが低下するようです。Q2/Q6のVgsは逆に若干上がります。
Q2のJFETの品種(2SK30GR)を変えてみると、うまく温度変化がキャンセルできたり、アナログ側の記事でご紹介したような、おによめさん流の改造をしたりすると、もう少し温特を抑え込むことができそうです。

Q2の品種を変更する場合の注意点ですが、
Q2には順方向伝達アドミタンスが高いJFETを選ばないと、出力抵抗が増加してしまいます。
ざっくり測定してみましたが、負荷電流100mA付近の出力抵抗は、
Q2が2SK117の場合:0.05~0.1Ω
Q2が2SK30の場合:0.4~0.5Ω
でした。

カニの場合、特別な対策は実施せず、
温特による電圧低下を考慮して、1.2V出力は1.22~1.24V狙い、3.3V出力は3.35~3.38V狙いと、
少し高めの電圧を設定しました。
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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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