FC2ブログ

フィードバック型定電圧回路の制作(5)

試作電源、CADはほぼ完了しました。
PowerSupply202.gif
なんだかガイコツみたいなパターンになっちゃった。。。
部品を高密度にするほど、レイアウトが大変なんですねえ。思ったよりも時間がかかりました。

さて、今回は、話は変わって、
「試作電源をデジタル段に適用するとどうなるか?」
という内容です。



当初、この電源はアナログ段に適用する予定で、
デジタル段は、ノンフィードバック電源のほうが良いだろうと思っていたんです。

しかし、試作電源がノンフィードバック電源以上に「正確な音」を出すことが分かり、
それならデジタル段に適用しても音が良くなるんじゃないかと思いました。

ただ、デジタル段に適用するとなるといくつか問題が発生します。
最も大きいのは、「フィードバック電源は低電圧化が難しい」ことだと思います。

例えば金田式や藤原さんの電源の回路は、およそ↓のようなものですが。。。
PowerSupply203.gif

低電圧になればなるほど、回路中のQ2のVds電圧が低くなり、性能が落ちます。
多分、3.3V出力までは使えるものの、ES9018用の1.2Vなんかだと、厳しいんじゃないでしょうか?
Web上を見ても、1.2V電圧はノンフィードバック電源で作られる方が多いようです。

で、ちょっと考えてみると、カニ方式ならばその問題が解決できそうだということが分かりました。
こんな回路です↓
PowerSupply201.gif

VdsやVceが厳しくなるTrがありません。

工夫したのは、
・フィードバック抵抗をボルテージフォロアとして機能させ、更にQ2をJFETに変えたことで低電圧出力に対応した。
・Q2のVdsを確保するため、Q4をMOS-FETに変更した。
というところです。
LEDの数を1~3個で調整し、Vrefも微調整してあげれば1.2V~5Vまで対応可能です。

これらは、冒頭で紹介したPCBの素子実装を少し工夫すれば組めてしまいます。
アナログ段としては正負15~18V×2chで、デジタル段としては1.2~5V×4chの基板になりますね。

ん、このアイデアは良さそうジャンと思い、早速、低電圧対応可能か、
実際に組んで確認してみました。
PowerSupply204.jpg
FETへ変更したおかげか、出力はC3が無くても発振しませんでした。
とりあえず手持ちのLEDで5Vと3.3Vを作ってます。
1.2Vを作ろうとしたんですが、手持ちの最もVrefの低いLED(赤色)でVref1.7V/出力電圧1.4Vぐらいになりダメでした。
秋月で売ってる赤外線LEDだとVref1.4Vぐらいのものがあり、ちょうど良さそうです。

確認に使うのは、おなじみFN1242DACです。
こいつのDAI部に供給している3.3Vと5Vを、試作電源に換装してみましょう。


まずは3.3Vです。
デフォルトではノンフィードバック電源を使っていました。
これを試作電源に変えると。。。

おお!
分解能が上がり、奥行方向に音場が伸びます。
かなり実在感が向上しました!
デジタル段はこういう変化をするんですねえ。

そして、5Vも換装します。
デフォルトではオペアンプ式のフィードバック電源が付いていました。

うわ!
鳥肌モノの変化です!
先ほどと同様に、分解能と奥行方向の音場が伸びました!
でもこちらのほうが変化が大きいです。これはすごい。。。

FN1242はオペアンプをTHS4631にして、この時点でCAPRICEより音が良くなっていたんですが、
この電源交換で、PCM1704DACに迫るか!というほどの音に化けました!


アナログ段では、フィードバックもノンフィードバックもそれぞれ良い所があり、優劣が付けられませんでしたが
デジタル段は、フィードバック電源のほうが明らかに優れているようです。


いやあ、電源の質は大変重要ですね。
今まで少し、軽視していました。
抵抗やコンデンサにこだわる前に、電源にこだわったほうが、幸せになれますよ。これは。

スポンサーサイト



Secret

プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

カテゴリ

月別アーカイブ

最新コメント

検索フォーム

最新記事

リンク

カウンター