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フィードバック型定電圧回路の制作(1)

常用しているノンフィードバック電源ですが、
使う部位によって、フィードバック型の電源に置き換えたほうが良いのではないかと思い始めました。

関連記事はこちら

例えばデジタル段には、スイッチング的な負荷に対してリンギングの発生しにくい
「ノンフィードバック電源+大容量コンデンサ」を使い、
アナログ段には、数百kHzの帯域までフラットにレギュレーションでき、かつ音が良いであろう
「フィードバック電源+小容量フィルムコンデンサ」
を使いたいんです。

今回は、良質なフィードバック型の定電圧回路の検討をしてみます。



カニが今まで使ったことのあるフィードバック型の電源は、
三端子レギュレータ・LM317・LT1085と、あと藤原さんの「ディスクリート電源基板」です。

いろいろ使っておきながら、まあ正直なところ音質の比較をしたことはないんですが。。。
ただ一般的には、三端子やLM317あたりは音が宜しくないと言われていますね。

ディスクリート電源も、使っている印象では音は悪くないんですが、
ちょっと回路規模が大きいのがネックです。

そこで今回は「シンプル・高安定・高音質」を狙った回路を考えてみましょう。

いろいろ調べて調べて
考えて考えて考えました。。。
その過程を書いてると長くなるので、結果だけお見せしましょう。
シミュレーションモデルです。
PowerSupply000.gif

なんと、TR4石でフィードバック電源が作れちゃうんです。
しかも、安定性もかなり良さげです。
藤原さんの差動比較型定電圧電源と、シミュレーション上で比較しましたが、
負荷のステップ的な変動に対しての収束性は、同等以上の結果でした。

回路的にはコレで決まりなんですが、
ただひとつ問題が。。。

それは、
「フィードバック電源は、出力コンデンサが大きければ大きいほど安定する。」
ということ。
(エ?アタリマエだって??)

カニは出力コンデンサはなるべく小容量にしたいんです。
フィルムコンだけで、せいぜい4.7~10uFで使いたいんです。

で、出力コンデンサが少ないと、
ステップ負荷に対して発振します。
シミュレーション上のC2~C6はその対策のために必要で、
これらの容量が少ないと、応答はこのようになります。
PowerSupply004.gif
見事に、発振しちゃいます。

で、シミュレーション上で分かった、ステップ負荷に対して安定なコンデンサ容量の目安としては、
①消費電流が100mAの場合、負荷の直近(C6の位置)に10uF以上が必要。
②C6に必要な容量は、およそ消費電流に比例する。例えば500mAの消費なら50uF以上が必要。
③パワーアンプなどの1Aクラスの電源で、出力TR(Q3・Q4)を二段から三段に増やすと、C6に1000uF以上が必要。
④レギュレータ直後(C5)の増量も有効だが、効果はC6増量より少し低い。(まあC5・C6両方を増量するのが無難)
⑤上記のC6の容量が満たせない場合、残りのC2~C5の追加で発振を抑え込むことができる。


こんな感じです。
フィードバック電源って、コンデンサが少ないと、すっごくシビア!
今まで、全然気にしてませんでした。。。

まあ、ステップ負荷は厳しく評価しすぎな気もしますが、マージン要素だと考えて、
DACのアナログ段ならば、左右別供給で消費電流各100mA以下だとして、
C2・C4は不要で、C3=100pF、C5=4.7uF、C6=10uF、ぐらいが最低ラインだと思います。
パワーアンプならば、消費電流1A(TR三段)でかつC5、C6が小容量だとして
C2・C4は不要で、C3=100pF、C5=10uF、C6=470uF
ぐらいが最低ラインだと思います。

あれ?
それじゃパワーアンプには大容量コンデンサは必須なんですね!
これを誤魔化そうとすると、C2・C4を増やしていけば発振は抑え込めるんですが、
低周波のリンギングとなって表れるようで、音に影響がありそうです。
結局、当初の目的である「フィードバック電源+小容量コンデンサ」は、無理ということ。。。?
なに~!?
まあDACになら使えそうな手法だから良しとしますか~。。。


やっぱり、フィードバック電源は難しいですね。。。
このあたりは、藤原さんが実測ベースで、出力にコンデンサを入れないと発振するってことを
記事にされてますね。


よし、理屈は少し分かりました!
次は試作評価だ!
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tag : ノウハウ 電源

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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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