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マルチビット+ΔΣ変調 ハイブリッド ディスクリートDACの試作(1)

数年前にこのような構想を練っていたのですが、
長らく放置していたものを、とりあえず案を少しずつ詰めていくことにしました。

256倍オーバーサンプリング(11.2896MHz)デジタルフィルタ+ 10bit Bridged R-2Rマルチビット + 3値2次ΔΣ方式 DAC
という、大変名前の長いディスクリートDACです^^;

原理自体には良い感触を得ましたが、
R-2R DACのドライバにオペアンプを使用する案は、精度が出せず音が歪むことが分かりました。



とりあえず簡易確認の様子です。
DiscreteDAC0-2.jpg

部品箱にあった電源付きのケースに、DAI、FPGA(デジタルフィルタ+ΔΣ変調)、Bridged R-2RおよびLPF回路を実装してみました。

今回確認したかったのは、R-2R部のドライバとして、
自作例でよく見られる74ロジックICではなく
アナログアンプのLT6554が使えないかどうか、ということです。
このIC、ロジックIC並に高速動作ができ、かつ、出力インピーダンスがほぼ0であるため、R-2Rの抵抗誤差要因とはほとんどならないことに注目しました。

しかし、結果は失敗でした。
出力オフセットや出力ゲインが無視できないほど(10mV以上)ばらついているようです。
ICのロットさえ揃っていれば、これらの特性はそれほどばらつかないだろうと期待していましたが、甘い考えでした。

確認結果の一例、MSB付近(ゼロクロス付近)の信号精度です。-40dBの正弦波を10bit R-2Rに通した様子です。
DiscreteDAC0-0-MSB.jpg
画像では縦軸は50mV/DIVですが、実際には5mV/DIVです。
10bitのうち10digitほどの値が、階段状に見えてますね。
Bridged方式のおかげで、あまり大きなDNL(非直線性誤差)は見られません。

一方、こちらはMSB-1bit付近(中間振幅付近)に-40dB正弦波を加えた様子です。
DiscreteDAC0-1-MSB-1.jpg
Bridged方式で最も誤差が大きくなる箇所です。
10bitに対して3digitほどずれていて、かつグリッチも見られます。

ちなみに抵抗は、利久ROを0.1%未満の精度で選別して使用しています。
誤差の主因はアンプのオフセット誤差だと考えられます。
あ~、INL10bit精度(約0.1%未満)を目標としていたのですが、全く達成見込みがありません。

で、音ですが、LT6554に発振のケがあるせいか
無音時にもピュイーンギュイーンという音が少しします^^;
特定の振幅で音がざらつく感じもあります。

なので、正確な評価に値する確認はできませんでした。しかし、
対AK4497比で、もう少し追求してみたいと思わせる音が鳴っています。

R-2Rのドライバとしては74ロジックしか選択肢が無いかな?
グリッチ対策も必須だと思います。
次回、もう、いきなり基板を起こしたいと思っています。
が、果たしていつ実現するのやら。。。
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DAC設計の歴史を追体験されているのかなという感じで拝読しました。しかしご自分でここまでお作りになるというのはすごいですね。とても自分には出来ません。
通りすがりの思い付きで申し訳ございません。最近、「Konちゃんの虫眼鏡」ブログの著者さん、「アナログ回路のおもちゃ箱」の著者さんと私の3人でもっぱら、GaN SystemsのGaN HEMTをオーディオ用回路に使うことをやっています。もともと高速スイッチング用途の素子でゲート容量と導通時の抵抗の小さいものが選べます。しかし個々の素子の特性が同一ロットでどこまで揃っているかは未知数です。
ではありますが「Konちゃんの虫眼鏡」ブログの著者さんと私はGaNHEMT素子をオーディオ回路に使った時の「素性の良さ」ともいうべきものを実体験しています。極めて雑味が少なく感じられるのです。
もし何かのご参考になれば幸いです。

GaNですか

Bunpeiさん、こんばんは。
私もまさにDACの歴史の流れを感じていたところです^^;
オーディオは素子で音が決まる要素が大きいので、
良い音のする素子でディスクリートDACを作るというアイデアにハマっています。
果たしてESSの最新チップなどに対して音質面で互することができるのかは、分かりませんが。。。

GaN素子ですか。
数年前から注目していたものの、既に市販品が入手できるようになっているとは知りませんでした。
Si->SiCでの音の良化を経験している身としては、GaNの音がどんなものか大変気になります。
情報ありがとうございます。
確かに特性がDAC用途にも向いてそうですね。
当方は小遣い制サラリーマンの身でして^^; 価格がもう少しこなれるまで、辛抱して待ちたいと思います。
それまで、皆様の情報も追い続けてみますね。
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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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