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オペアンプの音(3)

しばらく、オペアンプを探究していこうと思います。
方向性は二つあり、
・LH0032回路の安定化・簡素化
・モノシリックICでLH0032に匹敵する音質のものを探す
です。

今回は、モノシリックICの探索です。
この分野は先達が結構いらっしゃるようで、
メジャーなAD・LT・TI・NSなどの音の傾向はWEBで検索すれば出てきますから、
カニとしては、それ以外のメーカーを攻めようと思います。




おそらく、集積回路の製造プロセスや原材料、不純物等によって、
塊感のあるモノシリック特有の音が出てしまうのでしょうから、
メーカーによってモノシリック臭さにバラツキがあるはずです。
また、解像度や定位の良さ、ノイズレベルなどは、回路によって決まってしまいそうなので
まずはLH0032に似た高速電圧帰還アンプから、良さそうな品種を探しましょう。

今回のターゲットは、インターシルの「EL2125CSZ」と「ISL55001IBZ」です。
どちらもスルーレートが高く、200~300V/usもあります。
LH0032・LME49990をリファレンスとして、これらを比べてみましょう。
あと、オマケでOPA827も比較してみます。

【比較結果
①EL2125
LME49990よりもあっさりした音が出る。塊感や響きが少な目。
 定位もLME49990より良い。
 解像感も高いが、LH0032ほどではない。
 響きが少な目で中途半端に解像感が高いので、オケなどは完全には分離せず、
 あまり気持ちよく聞こえない。
 逆にLME49990などは、分離しないものの響きがあって気持ちよく聞こえる。

 中域の滑らかさは特筆に値する。
 全域でフラットなものの、高域の塊感が薄いので弱ピラミッドバランスで安心して聞いていられる。


②ISL55001
 感覚的にはLH0032とEL2125の中間ぐらいの音で、①より更に繊細。
 低域が少し弱く、高域も耳を刺さないので地味な印象。
 かたや、LH0032は低域もフラットに出る。
 オケの弦が①より良く分離する。しかしLH0032ほどではない。
 繊細さが中域の聞こえ方に悪さをしているようで、
 しなやかさが今一歩で、サックスの音が薄い。

 全体的な音の印象がLT1677に似ているかと思い、比較してみたが
 ISL55001のほうが、断然繊細。

③OPA827
 ①②よりもLME49990寄りの音(モノシリック臭い塊感がある)
 しかし、音がわずかに丸くまろやかで、塊感とうまくマッチしてしっとり気持ちよく聞ける。
 この色づけはわずかで、分解能を大きく損なうような味付けではない。
 積極的に使っても良いと思わせる、音楽性がある。


【総評】
いきなり「割と良いジャン!」という品種に出くわしました。
EL2125は、自然で塊感の少ない音を出してくれます。
ISL55001は、とても繊細な音を出してくれます。LH0032っぽいですね。
しかし、音楽性という意味では気になる点があり、総合点ではLME49990と同レベルでLH0032には及ばず、といったところです。
もっとエージングが進んでから、再評価してみましょうか。

<4/23追記>
トータル200時間のエージング後に再評価しました。
あまり印象は変わりません。
相対比較で再度聴いてみたところ、
繊細さ:LH0032>ISL55001>EL2125>LME49990
定位の明瞭さ:LH0032>ISL55001>EL2125≧LME49990
でした。
・EL2125はニュートラルで滑らかな音調で、LME49990より音楽性が高い。
・逆にLME49990は、EL2125やLH0032にはない明るさや華やかさがモノシリック特有の塊感とマッチしており、音作りが巧み。
・ISL55001はLH0032っぽい繊細さがあるが、中域が細くて今一歩の印象
・LH0032はやはり別格


<4/25追記>
EL2125はゲイン10倍以上での使用を推奨されています。
差動増幅段(ゲイン2倍)では特に発振等はありませんでしたが、使用される方はご注意下さい。


塊感が薄いのはインターシルの特徴なんでしょうか?
WEBを徘徊してみると、HA-5147とかもそんな評価を受けているようですし。
そうすると、同じメーカーの品種としてHA-2510やHA-2625なんかも気になるんですが
個人で購入できるところが見当たりませんね。
う~む。。。
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tag : オペアンプ レビュー 比較

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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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