スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

SATRI回路の新展開?(2)

高音質なSATRI回路ですが、現状ではバクーン社のSATRI-ICが入手できるのみで、
あまり自作界には普及していないように思います。

そこで、SATRI類似の高音質無帰還回路を、より安価に、より多目的に使用できるような
DIP8ピンの基板を考えてみました。

基板は
M.C.O.M(Multi-purpose Current Output Module)
と名づけてみました。
次の用途を想定しています。

①無帰還型の電圧増幅
②無帰還型のV/I変換、電流伝送
③無帰還型のI/V変換、電流伝送
④電流帰還型オペアンプ

今回は、その概要をご紹介します。



M.C.O.Mの、各用途への応用を説明するために、
まずは、ピン配と内部ブロック図を示します。
SATRI_OPA_107.gif


詳細回路図はこちらです。
(実はこれは、先日ご紹介したSATRI式オペアンプの回路図そのものです^^)


主要なピン機能は、シングルタイプのオペアンプと一致させています。
オペアンプと異なるのは、シングルタイプでN.C(未使用)となる1・5・8ピンに、特殊機能を割り当てている点です。

1~3ピンは、SATRI-ICの機能と同一です。
ここの動作は、V/I変換基板のマニュアルの後半で説明しています。
ざっくり説明すると、
±入力が同電位になるように-入力に電流が発生し、それと大きさの等しい電流が出力にも発生する、
という動作です。

バイアス回路は、バイアス高精度化回路と共に、基板に内蔵させてしまいました。
外付け不要です。

その他、SATRI-ICと違って出力反転回路は持っていません。
反転回路は必要ないと考えました。(詳細は後述)

6・8ピンは、単純な電圧バッファです。
といってもJFETバッファやダイヤモンドバッファ等よりは高音質だと思います。
ただし、電流供給能力はそれほど高くありません(±15mAぐらいが限度か?)

以降では、下図のように内部を多少簡略化した絵で説明を行います。
SATRI_OPA_106.gif



さて、では各用途の説明です。


①無帰還型の電圧増幅
下図のように接続すると。。。
SATRI_OPA_201.gif
ゲイン0~10倍の、非反転増幅回路として使用できます。

ゲインはR2:R1の比で決定されます。
ここの動作は、SATRIと全く同様。

ただし、このままでは出力(ピン1)の出力インピーダンスが高く、出力先の機器を十分に駆動できません。
そこで、ピン1をピン8(バッファ入力)に接続して、駆動能力の高いピン6から出力を取り出してあげます。

この、バッファの考え方はSATRI-V8に通じるものがあります。
しかしM.C.O.M内蔵のバッファのほうが、音は良いと思います。
カニの試した感じでは、JFETバッファやダイヤモンドバッファよりも良さそう。

非反転の正相出力となるため、SATRI-ICのような出力反転回路は、必要ありません。

このように、シンプルにアンプが組めるので、
ポータブルヘッドホンアンプに応用しても、面白いのかも。
低電圧動作のためには、多少の工夫が必要ですが。

なお、更なる応用として差動合成出力も可能です。
その場合は、↓このように接続するか、、、
SATRI_OPA_203.gif

しかしこれではInput-を出力する側の機器の駆動能力が高くないと使えないので、
モジュールを二個使い、↓このように接続するほうが良いでしょう。
SATRI_OPA_204.gif

この接続は、V/I変換基板の回路構成と、似ていますね。


②無帰還型のV/I変換、電流伝送
下図のように接続すると、ピン1から正相の電流出力が取り出せます。
SATRI_OPA_202.gif

このように使う場合は電圧バッファが未使用となります。その場合はピン8をGNDに接続し、ピン6はオープンにします。

①と同様の接続にすることで、差動合成出力を取り出すことも可能です。


③無帰還型のI/V変換、電流伝送
今までは電圧入力に対しての動作でしたが、
今度は、電流出力DACなどから電流入力をさせる場合の話です。
SATRI_OPA_205.gif

これは反転出力のI/V変換回路になります。
出力電圧は、入力電流×R2となります。
R1は発振防止用の抵抗です。

反転した逆相出力となり、正相で取り出すことができません。
正相とするためには、SATRIのように反転出力を設ける必要があります。
ここがM.C.O.Mの弱点なんですが、これはユーザー側の運用に任せる、という割り切り方をしました。
M.C.O.Mの手前側の機器で正負を反転させて下さい、ということです。

金田式でも、電流伝送の受け側は出力が反転するみたいです。
電圧伝送と違って、電流伝送では、機器毎に出力が反転するという原理的特徴があるんですね。
それを機器毎に正相に直すのは、あまりやりたくないよね、と考えました。


あともうひとつ。
電流入力を差動合成することはできません。
これも割り切った点です。


④電流帰還型オペアンプ
ピン1とピン8を接続すると、M.C.O.Mは電流帰還型オペアンプと等価となります。

例えば下図のような使い方。ゲイン5倍の非反転増幅回路です。
SATRI_OPA_206.gif

電流帰還型オペアンプというと、その他に反転増幅回路やI/V変換回路に使えますね。



・・・とまあ、こんな感じで
SATRIを使う上で、外付けで必要となる回路を内蔵し、
かつ、オペアンプとしても使える、というモジュールです。

ピン配は、SATRI-ICと互換性を持たせても良かったんですが、
SATRI-ICはピン数が14と多くて接続が面倒なので、自作する上ではその数を減らしたほうが良いと考えました。
かつバイアスやバッファなどは内蔵させることで、動作に必要な外付け回路を不要としました。


応用例として、シンプルかつ高音質な無帰還アンプの回路を示します。
SATRI_OPA_208.gif
シンプルなので、ユニバーサル基板に簡単に組めるでしょう。熱結合が必要な箇所もなく、作りやすいです。
無帰還プリメインアンプとして、この回路のコストパフォーマンスは最高だと思います。
無帰還アンプの音を聴いたことの無い方は、ぜひこの回路を作ってみて下さい。


このM.C.O.Mは、自作無帰還に使う予定です。
以前の回路図だと、SATRI-ICとオペアンプの二者のパターンを用意していましたが、
M.C.O.Mを前提とすることで、一つのパターンで両者のどちらにも対応できるようになりました↓。
SATRI_OPA_207.gif
普通のオペアンプともピンコンパチなので、それらに差し替えることもできます。


こんな感じでいかがでしょう?
これで、無帰還の増幅回路が広まってくれると良いんだけどなあ。


スポンサーサイト

気のせいか

チップTR採用したり、だんだんとSATRI-ICっぽくなってきましたね。

元々がSATRIなので仕方ないのかもしれませんが・・・

ともあれどんな音が出るのか楽しみです。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: 気のせいか

軍曹さん
こんばんはノシ

うちは、なかなかSATRIとか無帰還アンプから、抜け出ることが出来ませんね~。。。
そうこうしているうちに、やりたいことが溜まってしまって、困ってしまいます。

カニとしては、早くデジタル系の自作に移りたいんですけど。。。
まあ、日々少しずつ、前進です!
Secret

プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

カテゴリ

月別アーカイブ

最新コメント

検索フォーム

最新記事

リンク

カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。