FC2ブログ

PCM1704 2パラ差動DACの制作(4)

150時間程度のエージングで、音が落ち着いてきたので
音の傾向を確認してみました。
ES9018(CAPRICE)のSPDIF入力/I2S入力との比較で見ていきましょう。




比較に使用したソースは、
「ニュー・ムーン・ドーター/カサンドラ・ウィルソン」から
「Find Him」と、

New Moon DaughterNew Moon Daughter
(1996/03/05)
Cassandra Wilson

商品詳細を見る


「レクイエム ~ケニー・カークランドに捧ぐ/ブランフォード・マルサリス」から
「A Thousand Autumns」をチョイスしました。

RequiemRequiem
(2007/06/05)
Branford Marsalis

商品詳細を見る


【比較結果】
①PCM1704

 「Find Him」
    ギターが爪弾かれ始めると、その瞬間に、空間から音が湧いてくる。
    不思議な感覚だ。。。
    全体的なバランスはフラット~ややハイ上がりで、
    ギターもボーカルも細見な印象。
    ギターの音は繊細だが鋭い。ちょっと実際の音より鋭すぎるかもしれない。
    左右方向・奥行き方向ともに定位がよく分かり、指使いが見えるよう。
    ボーカルはやや遠くに位置している。
    繊細で、息遣いがよく聞こえる。ただし細身なので肉感には乏しい。
    
 「A Thousand Autumns」
    サックスがビブラートしている時の掠れ音が、消え際までよく聞こえる。
    定位が凄まじいので、ホーンから出た後の空気の揺れまで見えるようだ。
    シンバルの音はES9018よりわずかに大きいが、繊細なので耳を刺さない。
    ウッドベースがよく沈み込み、下まで伸びている。質感も表現できている。
    ウッドベースの音って、たいていのDACではモヤモヤした感じになるのだが、
    このDACではそんなことはない。


②ES9018 I2S入力
 「Find Him」
    ピラミッドバランスで聴きやすい。
    空間表現は、PCM1704に比べるとやや曖昧になり、平面的。
    ギターの音は厚みがあり、柔らかい。この質感は好ましい。
    ボーカルも肉感がある。PCM1704より近くで歌っている。
    細部がもう少し聞こえ、音場がよりしっかりすると最高なのだが。
    
 「A Thousand Autumns」
    サックスが左右に拡散し、音像がぼやける。
    空間表現や分解能がそれなりなせいで、アナログフィールな音?に感じる。
    これは聞き易さに繋がっていて、悪い感じはしない。
    シンバルの金属的な響きがよく再現されている。
    ウッドベースにボリュームがある。

③ES9018 SPDIF入力
 「Find Him」
    音のバランスはI2Sと同じだが、
    音の粒子が大きくなり、一音一音が強く聞こえる。
    ペイントされたような音。ちょっと下品かも。
    細かい音がマスクされるので、
    一聴すると、メリハリがあって楽しい印象を受けるかもしれない。
    
 「A Thousand Autumns」
    音場がI2Sよりも更に曖昧になる。
    ドラムの打音とシンバル音の質感が繋がっていない?うまく言えないが。。。


【総評】
PCM1704とES9018の大きな違いは
「空間から音が湧くかどうか」
です。
音が湧く。
なぜそんな印象を受けるのでしょうね?
空間分解能が高いので、音がスピーカーから完全に離れてしまい、
かつ音の粒が小さいので、空間から音がフッと湧いたように聞こえるのでしょうか?

また、細部の見通しの良さも、二つのDACで違います。
これは、電源に電解コンを使うか、フィルムコンを使うか、の違いに似ています。
(実際、PCM1704はアナログ段の電源の二次側はオールフィルムで電解コンレスです)
とにかくPCM1704は産毛のような繊細な音が出ます。

PCM1704からこんな音が出るとは!
狙いにかなり近い音作りができました。

かたや、ES9018は、I2S入力の場合、アナログフィールの厚く優しい音に聞こえます。
(世間的にはES9018はクリアで分解能が高いと言われていますから、
  比較対象のPCM1704が相当なレベルなんでしょう)
これはこれでカニの好みには合っています。
ボーカルものなどは、こっちのほうが良いでしょうね。
ES9018も素晴らしいICですし、CAPRICEの音作りもバッチリはまっているんでしょうね。

これがSPDIF入力になると、強くて平面的な音に変わります。
聴くジャンルによっては、こちらのほうがメリハリがあって良いかもしれません。
でもカニの好みはI2Sですね。



今回、
PCM1704DACの音作りの方向性は間違ってない、ということが分かりました。
あとはもう少し厚みのある音にしたいんですが、どうやって実現するかな。。。
アナログ段の電源のコンデンサ容量を増やすかなあ。。。
でも、電解コンだと音が鈍る気がするし。。。

あと、ES9018も、もう少し繊細になってくれるとバッチリですが、
CAPRICE本体は改造したくないので、
メモリーバッファーDDC側をもう少し詰めてみましょう。
藤原さんのDAC9018も気にはなるんですが。。。
カニが作るとPCM1704DACに似た音になりそうだしなあ。。。
スポンサーサイト



tag : DAC PCM1704 レビュー 比較 ES9018 I2S CAPRICE

Secret

プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

カテゴリ

月別アーカイブ

最新コメント

検索フォーム

最新記事

リンク

カウンター