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エミッタ抵抗レス 終段無帰還アンプの制作(6)

今日は、電源周りの回路の改良に着手しました。
現状の回路のように、シンプルさを保ちつつ高音質を狙いたいところですが、さてどうなりますか。

カニ式電源の改良は広く使える手だと思いますので、どうぞお試しあれ。



で、本題に入る前に、
やり残したチューニングが少しあったので、それらを一通り行なってみました。


一つ目。
アンプのCカップリングの後に、JFETバッファを追加しました。
いわゆる「SATRI-V8.0」という回路ですね。
JFETは、音質が良さそうな2SK170-V/2SJ74-Vを選択。

で、これは全然良くありませんでした。
音が曇って分解能も下がります。

この回路は定位に効く、という触れ込みですが、
定位は変わらないように思います。

やはりこの回路は、SATRI-ICのように駆動力の弱い電圧増幅段と組み合わせると、有効に働くんでしょう。
この自作アンプでは、オペアンプを使っていて駆動力が十分高いので、JFETバッファは不要、です。

この変更は不採用。
JFETバッファは撤去しました。PCBパターンには残しますが。


次、二つ目。
オペアンプのNFB抵抗を、利久からVARに変えました。
これ、やっぱりすごく効きますね。
交換前は、自作アンプはSATRIに比べて透明感が劣っていたんですが、
交換後は、むしろSATRIよりも透明。
透明な音の上に、THS4631がステンドグラスのように色を乗せている感じ。

こうして聴き比べてみると、SATRIのキャラクターとTHS4631のキャラクターは、結構違いますね。
THS4631のほうが、ピアノの音が落ち着いています。それからベースの音がよく聴こえます。
ただ、ベースの音に少しシルキーな色がつくんですよね。これはあんまり好きじゃないかな?
高域は大変繊細です。先日の試聴屋さんで感じたことですが、確かに、まろやか系のアンプだと、
いかにも音が潰れてしまいそうな繊細さです。
THS4631は、アンプとの相性が他のオペアンプよりもはっきりしていそう。

このチューニング(といってもVARを使っただけですけど)のおかげで、自作アンプとSATRIで明確に差が出た感じ。
ただし、最終的にはアッテネーターを追加する予定なので、今よりも少し純度が落ちそうですね。
一番純度を高くする方法は、アンプ側に電圧増幅段は持たせないで、
DAC側の出力を8Vrmsとかの大きめにして、DAC側の電子ボリュームで音量調整する、という構成だと思います。


さて、じゃあここからが本題。
電源の改良です。

カニ式電源は、シンプルかつ高音質を狙っているんですが、
もう少し素子数を増やすと、もっと音が良くなるんではないかと考えています。

とは言っても、素子数が多い電源もあんまり作りたくないので、
目安として、藤原さんのディスクリート電源のTR数(7石)以下というしばりを設けて、
音質を追求していくことにしましょう。

音質と共に、安定性も向上させたいです。
できれば、位相補償Cが無くても安定な電源にしたいなあ。

で、シミュレーションや実機確認の結果、このような回路に変更しようと考えています。
RlessAmp_601.gif
ちょうどぴったり、7石です。

元の回路から、Q9・Q13・Q14を追加しています。
目的は、
①定電流源の安定化
②定電圧源と利得段の分離
の二つなんですが、どちらも少し、音に効くようです。

ちなみに元の回路はこうでした。
RlessAmp_602.gif

ちょっと変えすぎかなあ。。。
現状のカニ式電源基板に対してお手軽に改良を加えたいなら、この位↓の変更内容でも良いと思います。
RlessAmp_603.gif
これなら、TR1石とLEDの追加と、TRを一箇所変更で済みます。
定電流源の改良だけ、採用した回路になってます。


定電流源の改良なんですが、
「JFETによる定電流回路は音がそんなに良くない!」
ということが分かったので、採用しました。
Q1を、JFETからバイポーラに変えています。

Q1がJFETの場合、音がマッシブで、粒が少々大きいです。
人によっては、訴求力があるように聴こえるかもしれませんが、カニは荒い音だと判断しました。

で、バイポーラに置き換えて、そのためにQ9も合わせて追加しています。
こうすると、音の粒が少し小さくなって、荒っぽさが減る感じです。
全体的な印象にはあまり変化がない、わずかな改善ですが。

ちなみにQ9・R11の定電流回路は、3~5kΩぐらいの抵抗一本で代用しても良いです。
この場合は、かなり音が変わります。音の粒が更に小さく繊細になります。
ただ、カニのシステムでは、繊細すぎて高域が消えているような違和感が発生しました。
でも、こっちのほうが良いという方もいるはず。是非、両方試してみて下さい。

上記の逆パターンで、R9をJFETによる定電流源に置き換える、ということもできます。
この場合、マッシブさが強くなって、かつ中域のピントが甘くなるように聴こえました。あんまし良くないかも。


で、もう一つの改良なんですが、
出力の安定化、低ノイズ化のために、定電圧源と利得段を分離してみました。
定電圧は、追加したQ13でいったん受けて、Q2とQ14で利得を稼ぐ、という形です。
この方法は過渡特性が改良されるみたいで、シミュレーション上は、
現状のカニ式電源や、藤原さんの差動比較タイプの電源よりも少しだけ安定しています。
実機でも発振が見られないので、位相補償Cは、通常不要として良さそうです。

この改良によりC2の容量にも制約が無くなりましたので、
LEDのノイズ吸収用に、より大容量のコンデンサを使うことができます。
当てずっぽうですが、恐らく0.1~10uFあたりが最適値かと思います。

で、音は、より精緻になって、静けさも増した感じ。わずかに良くなったと思います。
(改良前とは簡単に比較できないので、プラシーボかもしれませんが)

背反として、出力電圧がずれる(これは再調整すれば良いです)ことと、
出力電圧の温度ドリフトが大きくなることが発生しますが、まあ気をつけて使えば問題無いでしょう。


と、今日はここまでです。
考えたことは、だいたいやった感じ。終わりが見えてきました。
あとは素子の吟味をすればより良くなるんでしょうが、それは、使う方の好みにおまかせしましょう。
2SA1930/2SC5171は、尖りすぎな感はありますが、そんなに悪いものではないかなと思ってます。

あとひとつだけ、終段用電源の保護回路も改良したいのだけど、うまく行くかな??
次回はこのあたりを、取り上げましょう。
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プロフィール

カニ

Author:カニ
DACやアンプの自作がメインの、オーディオブログです。
自作基板の頒布も行なっています。カテゴリ「頒布」をご覧下さい。

ニアフィールドリスニングや、ポータブルオーディオにも手を染めたいんですが、いつになることやら。。。

繊細で柔らかい音
実在感のある音
を目指して、
ゆっくり、ゆっくり、潜航中。

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